- 2009年12月21日 19:53
きょうは午後から大崎の現場でコンクリート打放しの外壁検査をおこなってきました。
コンクリート打放し外壁の建物の多い我が事務所では外壁撥水剤塗布まえに外壁検査をかならず行っています。
最上階から、一段一段、仮設階段を下りながら外壁周りの足場を歩きながら外壁の状況の確認です。
コンクリート打放しの建物を数多く設計しているボクは、基本的には自然のコンクリートの状態が最も良いとおもっています。
コンクリート打放しとは,まさにその字のごとく、コンクリートを打ち、型枠をばらしたままのことです。
そこには自然石に近い風合い、色むら、荒削りな素材感などなんともいえないものがあります。
ところが最近はコンクリートの補修技術が進歩し、結果的に「コンクリート打放し風仕上げ」というのがかなり多くなり、本物のコンクリート打放しの建物がめっきり少なくなってしまいました。
外壁をモルタルで補修しまくって、スポンジに塗料を含ませ、コンクリートの表情のパターンをパタパタつけて、均質できれいに仕上げてしまうニセモノコンクリート仕上げの方法です。
むしろ、そのようなニセモノ打放し風仕上げが多くなったことによって、それらを見慣れた人たちは、均質な、きれいな打放し風仕上げがコンクリート打放しだと勘違いしている人が多いようです。
そこには自然の風合い、力強さ、存在感、重量感などまったく感じられず、それは吹き付け仕上げなどと同様な、単なる化粧の仕上げのひとつとしかいえないものなのです。
我が事務所のコンクリート打放しは、基本的には化粧の補修はしません。
たまたまジャンカになってしまったところのモルタル部分や、工事中やむを得ず汚れてしまったところなど、化粧補修は最小限にとどめています。
ここがとっても大事なところなのです。
ムラのある仕上がりをコンクリート打放しの味と評価するか、汚れと評価するかということ。
本当に均質な表情を望むならば本物ではないコンクリート打放し風仕上げなのでしょう。
でもそれは上っ面だけのニセモノなのです。
もっといえば、内装材にコンクリート打放しをプリントしたビニールクロスがあるのですが、それがもっとも均質なコンクリートの表情といえるのではないでしょうか。
でもそれは舞台セットのようなものでしかありません。
コンクリート打放しの仕上げを望む人は、それなりにコンクリートのムラのある表情、荒削りな素材感、石のような風合いを理解してもらう必要があるのです。
それが本物のコンクリート打放しの良いところなのですから。
ところが、残念なことに我がT大学の新築校舎もコンクリート打放し仕上げではなく、すべて全面化粧補修のニセモノのコンクリート打放し風仕上げとなっています。
あの仕上げがコンクリート打放しであるとおもっている学生がほとんどだとおもうと、残念な気持にもなってしまいます。
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